休日日記

吹きこぼれそうになった牛乳は、カフェオレにしても少し香りが残る。それでもトーストは上手く焼けて、すこし機嫌が直りかける私が、鼻歌交じりにひねったマーマレードの壜は空っぽで、もう一度ベッドに倒れ込んで、今日をすこし憎む。

頭まで蒲団をかぶって出来る小さな闇は、ふたたびの眠りに誘うほど深くはなく、捨てて起き上がるほど、疎遠でもない。

やらなければならない事が頭をよぎる。したくない気持ちが胸に込み上げる。

どちらも勝も負けもしないうちに、今日が終ろうとしている。少しだけ私は働き、少しだけ先送りにし、少しだけ諦める。ふと思えば、いつもと変わらない曖昧な今日がそこにあった。