日記猿人さんの競争的優位性考察

マーケティング上の重大な着目点要素として「競争的優位性」がある。市場に於いて占有率を獲得するためには、類似品/サービスに対して「優位な要因」を持たなければならない。そして競争的優位性を確立する為には、セグメントされた市場の特性を分析する事が前提となる。

なんちゃって、こんな事はどんな御気楽ビジネス本にだって書いてあるわけで、頭良いなんて思もって書いてる訳じゃない、っつか宣言すれば、私頭悪いっす。自慢じゃないけど。

それはともかく、日記猿人さんは間違いなく日本語の日記リンク集としては一番なんだよね、規模も権威も。まぁ、何が権威なのかは置いといて。

今までの軌跡とか歴史について、私なんぞが考察するのは緒先輩方に失礼なんで、置いておく事にする

優位性要因を列挙すると

1.事業を目的にしないサイトである。
2.管理者が恣意的な行動を行わず中立性を維持している。
3.投票権獲得後投票という独自性が保たれる。
4.プライバシーを保護しつつ、投票権情報を一部公開するので、
不正な投票行動が相互監視出来る事から、公正さが維持されている。
5.アクセス数と投票数が必ずしも一致しないユニークさを留保している。
6.アクティブな投票者が、日記作者である比率が高いので、読み手としての質
が期待される。
7.日記という共通性を持ちながら、作者層が広範で知的好奇心を満足させる。
8.長期にわたり運営されているため、リンク集としてだけではなくコミュニティー
としての機能も獲得している。

って挙げ出すと切りがない。
よく対比されるReadMe!さんはIPユニーク制となって方向軸が若干変ってきている気がするが、コミュニテー部分は非常に希薄だ。私見だが、広義では読み物かも知れないが「人気サイトランキング」の方向が強まっている気がする。

日記猿人さんのシステムや全体像を非難する記述は、はっきり言って見苦しい。問題を感じるなら、非難する本人が、より競争的優位性の高いリンク集を立ち上げれば良いだけである。何故なら、日記猿人さんはビジネスモデルの特許を登録している訳ではないから。って商売じゃないんだから。そして、具体的かつ建設的な提言を受け入れる素地を持つサイトであるからだ。

こう言えば、「公共性」だの「参加者の権利」だのの議論っつうか、文句が出るのは毎度の事だけど、私的サイトでこれだけ参加者本意の運営体を私は他に知らない。

参加者同士の軋轢っつうか揉め事に関しても、一般のWEB上での騒ぎに比べれば正直呑気なもんだと思うし、そこでも日記猿人さんの懐の深さに甘えている印象が強い。

確かに、これだけ登録日記が増えてしまうと、新規登録者の日記が新たに注目される可能性が低い部分はあるが、そこには「一行コメント」というシステム、そしてランダムジャンプや参加者から発生した「空メール」によって補完されているし、それをシステムでバックアップする「日記検索」も再強化されている。

色々な意味で「日記猿人」はユニークでしかも魅力的なシステムだ。検索エンジンに登録しまくって、義理掲示板書にいそしんでやっと得られる一日20−30ヒットくらいのサイトが、一旦日記猿人さんで認知されると、100を超えるサイトになる。ただ、それは、興味が「好」ではなくて「嫌」でも現れる数字である事に気付かない事も多い。

良く見掛ける、「馴れ合い」と言うのも、それは一つの選択だと思う。サイトの運営と言うか方向性の問題に過ぎない気がする。これはまったくの私見だけれど、日記登録者だけに向けたサイトはありなのだけれど、その比率があまり高まると、読者としての日記猿人利用者は減少してしまう危惧は持つ。贅沢言えば、そのへんのバランスも良いのがいっぱいあると嬉しいんだけど。そして、初めて日記猿人さんを「日記リンク」として興味を持って訪れた読む力を持つ人が、「にゃるほど」って思うようなテクストに票がいっぱい入ってるといいなぁって。

独自の読者を獲得しつつ、その読者をも日記猿人に、そして他の参加日記へ誘導できる力を持つ登録日記が、今以上に増えて欲しいなぁって思ったりする。

競い合うのは、サイトの内容やテクストや個性であって、投票数や評価は結果としてあるものだし、色々な出会いを喜び、その場所を提供して頂いていることに感謝する方が先だと思うんだけどなぁ。

私はやはり、圧倒的な「競争的優位性」を日記猿人さんに感じている。

って、つきなみ過ぎ?だってつきなみ日記なんだもん、この日記。

つうことで、じゃまたね!