「漫画レンタルにも許諾料を!」って?☆コミック貸与権など

サクラ満開、キレイですね!!♪はーるのうらぁらぁの♪って書いて、またJASRACの規定違反な、つきなみです♀。お花見に、ミニスカートは犯罪ですよね。って顔見てから目を逸らすなよ、そこのおっさん。って関係ないけど。

それはともかく、昨日のニュースなんだけど
「漫画レンタルにも許諾料を=藤子不二雄☆さんらが首相に要請」
Yahooニュースだと
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040330-00000308-jij-soci

これに対して、ネットでも意見がいっぱい書かれているんだけど、問題の焦点が飛ばされちゃってるのが多い。

今国会に提出されている「著作権法の一部を改正する法律案」の中で、すごく大雑把に言えば、今までCDやビデオに与えられていた貸与権を書籍にも与えるように法を改正しようって事が盛り込まれていて、「是非この法案を成立させてくださいね」ってのが「要請」な訳なんだよね。この法案は、他にも突っ込みたい処は満載なんだけど、今日はこの件だけに絞るね。

この法案は平成16年1月 文化審議会著作権分科会報告書とも関連して、どちらかというと、東南アジアから逆輸入される音楽CDのによる国内販売への影響についての方が、マスコミでも大きく取り上げられていた。

少し整理すると、今回の貸与権関連で、反対の立場に立つ指摘は
1.貸与権なので、報酬を請求するしないではなく、権利者の意志に基づいて貸与自体を拒否/許諾できる。
2.貸与権の発生しない要件として「無償」「非営利」の二つを要件とするため、現在までは公共的な性格を認められている、料金を徴収する学術専門図書館や各種記念館/博物館の図書施設からの貸し出しにも、貸与権が及ぶ恐れがあり、学術/文化の発展を阻害する恐れがある。

これ以外にも、いろいろあるんだけど、じゃ賛成派の人達の言い分は
1.音楽、映像ソフトに認められている貸与権を出版物にも適用するのは、当然のことである。
2.レンタルによって、本来、販売/購入に寄って支払われる著作に対する対価の支払いが阻害されていることは明らかである。

2については、今回の改正には盛り込まれていないけど、漫画喫茶における「閲覧権」あるいは「一時貸与権」(どちらも法的には未成立)、そして新古書店と呼ばれる、BOOKOFFに代表される大型古本屋さんに対する、「再販権」問題とも絡んでいるんだよね。

私の個人的な意見は、前にも書いたんだけど、「利益を目的とするなら、何らかの対価は支払うべき」って思っている。

貸本屋さんだって、最初に購入するときにお金を払ってるんだから、著作権料は払ってんじゃン」って意見があるんだけど、これは現在の実態から遊離しているんだよね。何故かと言えば、殆どの貸し本屋さんは書店から正規の価格で本を購入していない。これはマンガ喫茶もなんだけど。どっから買っているかと言えば、古本屋さんや、契約しているガキ、もとい児童生徒の比率がすごく高い。これは、マンガ喫茶にも言える事で、人気の新刊本は最初から指値がしてあって、発売日の数日後には、店頭に並ぶ。特に小金持ちなガキ、もといちょっと裕福なお子様達は、早く読んでいる事がステイタスな訳で、自分が読んで、チョー親しい友達何人かでまわし読みをしたら、後は契約先に売り飛ばして新しいコミックをまた買う。そして、揃えておきたい本は、100円コーナーで揃えちゃうんだよね。

確かにずっと残しておきたい、良い本が少ないからそうなっちゃうって意見はご尤もなんだけど、その間に利益を上げる構造が沢山あるのに、その利益が一切作家さんに還元されないのは、如何なもんじゃろう?って事なんだよね。

じゃ、貸与権に私が諸手を挙げて賛成しているかといえば、そうじゃない。前にも書いたけど著作権自体には、登録制度が無くて、非常に曖昧な権利であり、管理団体さえ一元どころか、同じカテゴリーに複数以上の団体があったりして、商標をはじめとする工業所有権との関係がまったく整理されていなくて、実務上の権利関係が錯綜している。

今の流れで行けば、貸与権は認められる方向だろうと思うんだけど、運用上で恣意的な事が行われたりする事に注意していたいよね。

そんで、じつは一番気になっているのは

平成十二年十一月二十九日法律第百三十一号で成立した
著作権等管理事業法

なんだよね。この法律が成立してからなんだか、政府さまは、著作権関連からお金が徴収できる法案に、やたら熱心だって思うの私だけ?

今までの政府様のやり口を見ていると、これをまた大きな利権に繋げようとしている感じがしてならないんだけどなぁ・・・。
どうして、専門家の人達は、法文と取りこし苦労みたいなディテールだけをヤイのヤイのってネットでも書き散らしていて、根本的な解決の提言をしないんだろうね、凄く不思議。って、もう、管理事業を登録した会社に席決まってたりして。

なんちゃって。

ちょっと中途半端だけど、今日はここまで。じゃまたね!