国家予算82兆vsサラ金貸出し残高12兆ってええんかい?

ひゃぁ、暑いですね、懐は寒いけど@深刻

それはともかく、日銀短観そして月例経済報告が発表されているんだけど、私の懐具合とどっこいなぐらい、深刻だよね。それともう一つ見落としがちな数値がある。

事業計画の前提となっている想定為替レート(大企業・製造業)は今年に入っての調査でさえ上期115.10、下期113.08(対ドル/円)に設定されている。こりゃ昔みたいな付加価値加工貿易立国時代なら、輸出促進になるかも知れないけど、そうはいかないよね。今は。

今日現在の為替相場は124円前半で推移しているんだけど、全体の流れは円安容認で流れている。では貿易収支はどうなってるかと言えば、これも着々と黒字幅が減少しているだけではなくて、収縮傾向にある。(日本貿易会の資料)

不景気だと言われ続けた2000年のデータと比較すると判りやすいんだけど、この年は拡大均衡で推移し、特に対米国の黒字幅は7.6兆円へ拡大した。そして忘れちゃいけないのは、輸入拡大の大きな要素となっているのは、日本企業の生産拠点の海外シフトによる製品及び部品輸入なんだよね。特にIT関連。今年は国内投資も設備費に関しては予定激減で、工業生産高が急速に回復する要因はちょっと見当たらない。って言うか、農業を含む生産業の空洞化が加速しているんだよね。

この日の日記にも書いたんだけど、雇用は構造的に悪化する傾向にある。骨太の方針を読む限り、改善される要素は少ない気がする。

過去2番目の失業者数を数える雇用情勢についての認識の中で、求人対象者と求職者のアンマッチであるという事は第一の誤認だと思われる。そんな段階じゃないんだよね。職種を選ばなければ、仕事はあるなんていうのは詭弁で、今や過去の人間関係や縁故・姻戚関係を辿って、やっともらって来る僅かな仕事を目当てに雇用を行う企業や、各種の失業対策給付金目当ての雇用や、どう考えても実践で役に立たないけど、政府が補助金を支出している「自己啓発講座」がらみの、詐欺紙一重教育ビジネスなんかが、ギリギリ雇用を下支えしていたりする。

そして、ご存知FC本部以外、延命にはなるかも知れないけど絶対に将来性は無い各種「独立自営」ビジネスが、膨大な失業者予備軍とフリーターを抱え、不動産需要と広告業界への寄与と若干の生産&消費の蜃気楼を形成しているんだよね。ってこれはある意味消費するだけで、価値を生み出さない産業だ。

そしてその食い潰されてゆく資金は、不良債権として処理される可能性の強いリストラ退職金と、同様な境遇にある破産するかも知れない連帯保証人と、結局は税金で補填される信用保証協会と政府系金融機関のお金が充てられているんだよね。

ここらへんに頬被りしたまま、雇用に配慮しようが、雇用を創造しようがそれは机上の空論でしかなくて、あるいは限られたパイを薄くして、発展無き刈り取り場的市場を増やすだけなんだよね、まったく。

うーーん、明日もコッペパンでも食って仕事するかなぁ。って国家予算82兆に対して消費者金融サラ金貸出し残高12兆円ってのどう思ってんだろ、小泉さんは?それでも、不良債権処理すれば経済は上向くって、ほんとに思っているんならそれはそれでおっかない気がするんだけどなぁ。竹中の平ちゃんも。

って事でまたね!